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ポルノがやめられない

· 約4分

ポルノがやめられない。

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私は小学校からの帰り道、アダルト DVD(熟女系)のパッケージが道端に捨てられているのを見つけた。それが、母親以外の大人の女性の乳首を初めてみた瞬間だった。

熱がこもった頭と、真っ赤になった顔と、髙く鳴る心臓の音。そのころはまだいた男友達と、「乳首出てる!」と盛り上がった。

結局、私はそれを川に捨てた。見てはいけないという本能からの未知のメッセージに従ったのだ。

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私が初めて自慰をしたのは、中学 1 年生の時である。

親に買ってもらった携帯型のゲーム機でインターネットができた。それが始まりだった。

精通の瞬間を覚えている。両親が家にいない休日だった。

ゲーム機の画面の中では、裸の男と女が、現実では一度も観測したことのない、ひどく奇妙な動きをしていた。私は小便器の前で、自分の手を女性器に見立てて当てこすっていた。

前立腺のあたりに鋭い痛みが走った。抜かれてはいけない鍼が抜かれたかのような感覚だった。

同時に、堅いそれの先から、何かが迸り、言いようのない衝撃が体中を駆け巡った。

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それからのこと、幾度となくポルノを断つことを決意して、その決意はすべからく挫かれた。

思えば、それが私の人生の大きな失敗の 1 つだ。

現実の女性と交際する前に、虚構の女性の裸体に脳を浸し続けること。

それがどれだけの悪影響を及ぼすのか、少し考えたらわかることである。

裸体であれば、まだよかったのかも知れない。「セックス」をいつでもどこでも、覗き見できる環境は、少なくとも私にとっては致命的であった。

ただでさえ、人と話すことが苦手だったのだ。そんな自分がそのような環境に身を置けば、どうなるか。

私は 26 歳の今でも、重度のポルノ中毒と女性恐怖症である。そして、女性経験はない。

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つい最近のことである。私はもっとも新しい決意をした。

  • ポルノを断つ
  • 自慰をもう 2 度としない

でも、無理だった。

何気なく開いた Gmail で、メロンブックスからアダルト作品の 9 割引セール情報を知らせるメールを開いてしまったのだ。それからのことは、言うまでもない。