ポルノを断つと何がいいか

ポルノを断つと何がいいのか。私が思う一番の効能は、人間本来の感性が研ぎ澄まされ、人生の福度が上がるということだ。これはポルノ断ちを 1 ヵ月半ほど継続した私自身の体験から、はっきりと言える。

ポルノ依存症になっている人はどうしても、ポルノを使って自慰をしないともったいない、と思ってしまう。その気持ちはよくわかる。でも、それは明確に間違った認識だ。感覚的に言えば、「ポルノを見て射精する」という刹那の快楽を得ることができる行為をやめると、その快楽は時間の中に分散していく。つまり、やめたからといってマイナスにならず、少なくともプラマイゼロ。それどころか、行き場を失ったエネルギーは、行動力を爆上げして人生を変える原動力となる。

ポルノ断ちをして 1 ヵ月が経過したころの私は、異常なまでに行動力が爆発していた。それまで出不精だった私が 2 日に 1 回、髪をセットし身だしなみを整え、自転車で少し遠い駅まで行き、駐輪場に 100 円で自転車を止め、10 人以上の女性に声をかけてから、また自転車に乗って家に帰る、というようなことを嬉々としてやっていた。今の自分とは大違いだ。

最近の私は、ひどく自堕落で、体のどこかが常に痛いし、ゲーミングチェアにずっと座っていることすらもできない。完全に、ポルノ断ちをする前の自分に逆戻りしている。なんのやる気も湧いてこないし、静かにゆっくりと老いていく恐怖から目を逸らすためにゲームをしたり、Youtube を見たり、Twitter のしょうもないタイムラインを更新し続けたりしている。

こんな自分はもう、本当にうんざりだ。